きのくに線「サイクルトレイン」実証実験 自転車そのまま乗車 土日は終日OK JR西日本

JR西日本は、自転車をそのまま車内に持ち込める「サイクルトレイン」の実証実験をきのくに線で実施します。

紀勢本線(きのくに線)などを運行しているJR西日本227系1000番台電車(ゆー63/写真AC)
紀勢本線(きのくに線)などを運行しているJR西日本227系1000番台電車(ゆー63/写真AC)

自転車を解体したり輪行袋に入れたりする必要がないため、駅から出たらすぐにサイクリングを楽しめます。実施期間は2021年9月1日(水)〜11月30日(火)で、紀伊田辺駅〜新宮駅の各駅間において普通列車に限り利用できます(路線図は下図を参照)。平日は9:00〜17:00の時間帯に乗車可能、土休日は終日利用することができます。事前の予約や追加料金は不要で、乗車券やICOCAなどの交通系ICカードのみで持ち込むことができます。

利用人数の制限はありませんが、車内の混雑具合によっては自転車の持ち込みを断ることがあるため、少人数での利用を呼びかけています。車内では揺れや急停車に備え、利用者自身でゴムバンド等を持参して手すり等に固定し、自転車が転倒・滑走しないように手で支える必要があります。

駅構内では自転車に乗っての移動やエスカレーターの利用はできません。ホームまでの跨線橋や階段の有無など、利用したい駅の状況はあらかじめ確認してほしいとのことです。また、小学生以下の方も利用できますが、必ず保護者が同伴し、お子さまの安全と自転車の管理を行う必要があります。

【路線図で解説】JR西日本 きのくに線「サイクルトレイン」実証実験

今回のサイクルトレイン区間は、千葉県銚子市から和歌山県和歌山市に至る延長約1,400kmの「太平洋岸自転車道」と並行しています。また、紀南地域には世界遺産の熊野速玉大社、南紀熊野ジオパークの橋杭岩(はしくいいわ)、延長620mの遠浅の浜である白良浜(しららはま)など魅力的な観光地、景勝地が多数あります。

サイクリングを活用した地域の活性化に取り組んでいる和歌山県は「サイクリング王国わかやま」を掲げ、気軽に立ち寄れる休憩施設「サイクルステーション」など、サイクリストの利便性を高める受け入れ環境を整えています。今後、きのくに線の利用促進および観光客誘致のため、サイクルトレインを積極的にPRしていきたいと話しています。