JAL 飛行機の後退距離30秒短縮でCO2削減 羽田空港で「ショートプッシュバック」導入

日本航空(JAL)は、羽田空港国内線の一部の駐機場からの出発時において、航空機の「ショートプッシュバック」を実施します。

羽田空港に駐機中のJAL機(Katsumi/TOKYO STUDIO)
羽田空港に駐機中のJAL機(Katsumi/TOKYO STUDIO)

航空機の出発時、自走を開始するまでけん引車によって航空機を押し出すことを「プッシュバック」と呼びます。その押し出し距離を縮める「ショートプッシュバック」が羽田空港で初めて導入されます。JALグループでは、中期経営計画が掲げる「2050年CO2排出量実質ゼロ」に向けてさまざまな運航の工夫を実施しており、その一環としてCO2排出量削減を目的に実施されます。

2021年6月1日(火)からショートプッシュバックを開始したのは、羽田空港の駐機場のうち、ランプバスでの移動となる32〜34番および36〜40番です。対象機材はボーイング737-800型機およびエンブラエルE170/190型機です。状況に応じて通常のプッシュバックも行われるとのことです。なお、日本トランスオーシャン航空(JTA)運航便については6月17日(木)から開始します。

通常のプッシュバックでは、駐機位置から自走開始位置までの移動に平均約2分を要しているところ、ショートプッシュバックでは平均約1分30秒まで短縮します(イメージは下図を参照)。これにより、けん引車の押し出し距離短縮と、航空機の補助動力装置の使用時間削減が実現し、あわせて年間22.5トンのCO2削減効果が期待できます(2019年の運航便数で計算)。排出削減量1トンは、1リットルのペットボトル50万本と同等の体積です。そのほか、離陸が早まることで時間に余裕ができ、環境に優しい飛行につながるとのことです。

また、航空機の地上走行時間が短縮されることにより、同一時間の出発便の中で早めの離陸順番を獲得することができ、結果として定時性の向上につながります。また、誘導路の占有時間も短縮されるため、航空機の地上移動における混雑が緩和され、出発・到着便全体における定時性向上にも寄与するとしています。

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