JR九州が九州新幹線使用「はやっ!便」開始 博多〜鹿児島最速2時間40分で荷物をお届け

JR九州は、九州新幹線を使用した荷物輸送サービス「はやっ!便」を2021年5月18日(火)に開始します。

博多駅に停車中の九州新幹線800系(シュガームーン/写真AC)
博多駅に停車中の九州新幹線800系(シュガームーン/写真AC)

2019年3月に九州新幹線での車内販売を終了したことに伴い、空きスペースとなった車内販売準備室を活用して、博多駅〜鹿児島中央駅間で荷物輸送サービスを開始します。個人・法人問わずどなたでも利用でき、荷物の預かりおよび引き渡しは駅の「みどりの窓口」で受け付けるので、通勤やお出かけの合間にも立ち寄りやすいのが特徴です。

新幹線の速達性を活かし、受付から引き渡しまで最速2時間40分というスピーディな輸送が実現します。企業間の急ぎの書類や機械部品、朝採れ野菜や鮮魚などの生鮮品などの利用が想定されています。駅のみどりの窓口で取り扱われる新幹線の荷物輸送サービスは全国初です。

配送区間は博多駅〜鹿児島中央駅の2駅間で、鹿児島方面へは午前と夕方の毎日2便、博多方面へは午前・昼・夕方の毎日3便体制で輸送します(受付終了・引渡開始時刻は下図を参照)。博多駅の受付場所は在来線中央改札口横のみどりの窓口(営業時間7:30〜21:00)、鹿児島中央駅の受付場所はみどりの窓口(営業時間6:45〜20:00)です。

最大重量10kg、3辺の合計140cmまで受付可能で、料金は900円(60サイズ)〜2,000円(140サイズ)と、通常の宅配便と同程度の価格設定になっています(元払いのみ、着払いサービスはありません、料金表は下図を参照)。温度管理は常温のみとなるため、冷蔵・冷凍品については保冷剤等を入れるなど各自で荷造りが必要です。列車あたりの輸送できる荷物の個数には制限があります。受け取りの際には、個人宛ての場合は運転免許証などの公的証明書、会社・団体宛の場合は所属が確認できるものの提示が必要です。

【図表で解説】JR九州 新幹線荷物輸送サービス「はやっ! 便」

JR九州では、九州新幹線を使用した貨客混載事業について佐川急便との協業により実証実験を重ねてきましたが、こちらについても5月18日(火)から本格稼働することを発表しました。輸送に使用される新幹線は1日上下各1列車で、博多駅および鹿児島中央駅で新幹線とトラック間の積み替えを行います。これにより、佐川急便の福岡市〜鹿児島市間の宅配便は現在の翌日から当日配送へと速達化されます。