小型電動自転車シェアリング「LUUP」が大阪進出 JR西日本・南海の駅にポート設置

JR西日本と南海電気鉄道はシェアサイクル事業者と連携し、駅周辺を中心に電動自転車の貸出ポートを設置します。

Luupは電動キックボードのシェアリングも展開予定(写真は海外の事例)(Christian Bueltemann/Pixabay)
Luupは電動キックボードのシェアリングも展開予定(写真は海外の事例)(Christian Bueltemann/Pixabay)

東京23区内の渋谷・新宿エリアなどで小型電動アシスト自転車のシェアリングサービス「LUUP(ループ)」を展開しているLuup(東京都渋谷区)は、2021年4月2日(金)から大阪市内でのサービスを開始しました。キタ(梅田)およびミナミ(難波・天王寺)の2エリアを中心に80か所のポートを開設しています。同社ならではの小型車体の特性により省スペースでポートを設置できるため、ポート数の拡大が容易で、エリア内を高密度でカバーできることを強みとしています。ポートの場所や台数、電池残量はスマートフォンのLUUPアプリから検索でき、貸出・返却・決済もすべてアプリ操作で完結します。料金は初乗り10分110円で、それ以降は1分につき16.5円加算されます。

あわせて、JR西日本および南海電鉄との連携により、両者が保有する駅や不動産などの空きスペースにLUUPのポートを設置していくことが発表されました。4月2日(金)のサービス開始時には、大阪駅・桜ノ宮駅・大阪城公園駅・森ノ宮駅・天王寺駅および南海難波駅の6駅7か所にポートが設置されています。ちなみにLuupは、東急電鉄が5月から開始する定期券利用者向けのサブスクリプション型サービス「TuyTuy(ツイツイ)」にLUUPの定額パックを提供しており、交通事業者との結び付きを強めています。

Luupは、幹線道路が碁盤の目状に走り、多くの鉄道や地下鉄もそれに沿っているのが大阪中心部の特徴だと言います。電車では短距離でも乗り換えが発生し、非効率な移動となってしまう場合でも、自転車なら5〜15分程度で到達できる場合が多いとし、大阪での移動課題の解決に貢献できるとしています。今後の関係省庁による規制緩和が条件となりますが、2021年春から夏にかけて電動キックボードの導入も予定しているとのことです。

【路線図で解説】JR西日本・南海 「LUUP」ポートを新たに設置

一方、JR西日本は、全国でシェアサイクルを展開している「ドコモ・バイクシェア」(ポート数:全国約1,850か所)および「HELLO CYCLING」(ステーション数:全国約3,400か所)と協力し、大阪駅をはじめ、大阪エリア各駅で両者の電動自転車サイクルポート、ステーションを拡大していくことも発表しました。

JR西日本では、西日本エリアで「モビリティポート」をさらに拡大するとともに、MaaS(Mobility as a Serviceの略)アプリ「WESTER」の連携も視野に入れ、鉄道とシェアサイクルをシームレスに利用できるサービスの導入を検討するとしています。