京急の「電動キックボード」で観音崎を楽しもう 横須賀中央駅前での乗り捨て料金無料

神奈川県横須賀市で「電動キックボード」のシェアリングサービスが2021年4月12日(月)に開始しました。

観音埼灯台から眺める東京湾(ma35/写真AC)
観音埼灯台から眺める東京湾(ma35/写真AC)

京浜急行電鉄が神奈川県内でカーサービスを展開しているサンオータス(横浜市)と連携し、三浦半島の地域と観光を活性化させる目的で実施します。日本ではまだ珍しい電動キックボードですが、「ラストワンマイル」と呼ばれる0.5〜4km(徒歩5〜45分)の移動に適しており、MaaS(Mobility as a Serviceの略)を構成する移動手段として海外で普及が進んでいます。

今回採用されたのはサンオータスが所有するセグウェイ-ナインボット社製のキックボードで、最高速度20km/h未満に適合する保安基準を満たし、公道走行が可能です。ナンバープレートが付いており、乗車には運転免許証(原付1種)が必要です。

京急グループの「観音崎京急ホテル」にパーキングステーション(専用ポート)が設置され、4台の電動キックボードが貸出可能な状態でスタンバイしています。利用するにはまず、スマートフォンの専用アプリ「Segway Pass」で会員登録を行います。ホテルフロント受付で運転免許証を提示して貸出ヘルメットを受け取り、ハンドルバーにあるQRコードをアプリからスキャンすると貸出完了です。

返却の際はパーキングステーションにある返却用QRコードをスキャンすると利用終了となります。返却は観音崎京急ホテルのほか、横須賀中央駅前のオリックスレンタカーにある返却専用ポートでの乗り捨てに対応しているため、観音崎から横須賀市街地への交通手段として活用することもできます(地図は下図を参照)。料金は30分ごと500円(任意保険加入済、乗り捨て料金無料)で、返却時にアプリに登録したクレジットカードから料金が決済されます。なお、電動キックボードには走行可能範囲が定められており、範囲から出ると自動的に電源が切れます(範囲に戻ると再び電源が入ります)。

観音崎京急ホテルの周辺は風光明媚なエリアで、県立観音崎公園や横須賀美術館などの観光スポットもあり、爽やかな潮風を感じながら電動キックボードを楽しむことができます。また、横須賀中央駅までの海沿いの道路は見通しが良く、横須賀市が整備している「10,000メートルプロムナード(愛称:うみかぜの路)」という遊歩道も併設されており、快適な移動体験ができそうです。

電動キックボードは道路交通法で定める1人乗り原動機付自転車の扱いとなるので、運転免許証の携帯が必須です。ヘルメットを装着し車道を走行する必要があります。歩道や自転車専用道、公園や美術館の敷地内での走行はできません。

両社では今後、横須賀市内や三浦半島にパーキングステーションを増やし、新時代のモビリティによる広域観光の強化を目指すとしています。