JR西日本・JR東海「立山黒部アルペンきっぷ」 最大8日間の旅は往復含めて乗り物三昧

JR西日本とJR東海は、「立山黒部アルペンルート」の乗り物と往復のJR線がセットになった「立山黒部アルペンきっぷ」を発売しています。

途中に支柱がないワンスパン方式で日本最長を誇る大観峰〜黒部平間の立山ロープウェイ(すーらん/写真AC)
途中に支柱がないワンスパン方式で日本最長を誇る大観峰〜黒部平間の立山ロープウェイ(すーらん/写真AC)

立山黒部アルペンルートは、標高3,000m級の山々が連なる北アルプスを貫き、日本海沿岸の富山と信州の大町とを結ぶ全長約90kmの壮大な山岳ルートです。室堂平や大観峰、黒部湖・黒部ダムをはじめとする景勝地では、雲上に広がる雄大な自然を満喫することができます。ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバス、電気バスなど、普段乗ることの少ないのりものを乗り継いで移動できるのも楽しみの一つです。

「立山黒部アルペンきっぷ」は、東海・関西・中国地方からアルペンルートへの旅行に便利でおトクなきっぷです。アルペンルートとの往復には、特急列車の普通車指定席が利用できます。指定席の利用は原則として片道あたり1回までとなっており、指定席を利用しない区間は普通車自由席を利用できます。

アルペンルート内の乗り物(富山地方鉄道線、立山ケーブルカー、高原バス、立山トンネルトロリーバス、立山ロープウェイ、黒部ケーブルカー、関電トンネル電気バス、北アルプス交通バス・アルピコ交通バス)は、乗車方向を問わず何度でも乗り降り自由です(ただし、信濃大町〜扇沢間のバスは信濃大町・大町温泉郷・日向山高原・扇沢の各停留所に限り乗り降り自由)。富山地方鉄道線の電鉄富山駅〜立山駅間は、特急・普通列車の普通車自由席が利用できます。

名古屋市内を発駅とする場合、高山線・中央線経由の「ひだコース」および、北陸線・中央線経由の「しらさぎコース」の2タイプから選ぶことができます。「ひだコース」には、静岡駅・浜松駅・岐阜駅を発駅とする設定もあります(路線図と主な駅からのおねだんは下図を参照)。

「ひだコース」では、特急「(ワイドビュー)ひだ」「(ワイドビュー)しなの」の普通車指定席を利用することができます。静岡地区発の場合は、名古屋駅との往復に東海道新幹線「ひかり」または「こだま」の普通車指定席が利用可能です。

「しらさぎコース」では、特急「しらさぎ」「(ワイドビュー)しなの」の普通車指定席、金沢駅〜富山駅間で北陸新幹線「はくたか」「つるぎ」の普通車自由席が利用可能です。

従来のトロリーバスに代わり2019年から扇沢〜黒部ダム間を運行している関電トンネル電気バス(りっくん_/写真AC)
従来のトロリーバスに代わり2019年から扇沢〜黒部ダム間を運行している関電トンネル電気バス(りっくん_/写真AC)

京阪神と中国地方を発駅とする場合は、「往復北陸線経由」および「北陸線・中央線経由」の2タイプが選択できます。両ルートとも、京都市内・大阪市内・神戸市内・姫路駅・岡山駅・広島市内を発駅とする設定があります(路線図と主な駅からのおねだんは下図を参照)。

「往復北陸線経由」では、特急「サンダーバード」の普通車指定席、金沢駅〜富山駅間および金沢駅〜糸魚川駅間で北陸新幹線「はくたか」「つるぎ」の普通車自由席が利用できます。姫路駅・岡山駅・広島市内発の場合に限り、新大阪駅との往復に山陽新幹線の普通車指定席が利用可能です。

「北陸線・中央線経由」では、特急「サンダーバード」「(ワイドビュー)しなの」の普通車指定席、金沢駅〜富山駅間で北陸新幹線「はくたか」「つるぎ」の普通車自由席が利用できます。往路または復路で北陸線を経由する場合、姫路駅・岡山駅・広島市内発の場合に限り、発駅〜新大阪駅間で山陽新幹線の普通車指定席が利用可能です。往路または復路で中央線を経由する場合、発駅〜名古屋駅間で東海道・山陽新幹線の普通車指定席が利用可能です。

いずれのタイプも有効期間は8日間です。中央本線(中津川駅〜洗馬駅間)、大糸線(松本駅〜信濃大町駅間、信濃大町駅〜糸魚川駅間)、高山本線(岐阜駅〜飛騨古川駅間)および金沢駅では途中下車が可能です(タイプにより経由する区間が異なります)。これらの区間では後戻りしない限り何度でも途中下車ができるので、木曽路や飛騨路、北陸方面などの観光や滞在を楽しみながら目的地へ向かうプランも立てられます。

【路線図で解説】JR西日本・JR東海 「立山黒部アルペンきっぷ」

「立山黒部アルペンきっぷ」の主な駅からのおねだんは、名古屋市内発の場合、「ひだコース」が大人19,650円、小児9,890円、「しらさぎコース」が大人22,950円、小児11,530円です。大阪市内発の場合、「往復北陸線経由」が大人25,410円、小児12,600円、「北陸線・中央線経由」が大人28,070円、小児13,920円となっています。

利用期間は2021年4月15日(木)〜11月30日(火)です。ただし、4月27日(火)〜5月6日(木)、8月10日(火)〜19日(木)の期間は利用できません。発売期間は4月1日(木)〜11月23日(火・祝)で、このきっぷの出発駅およびその周辺のJR主要駅、主な旅行会社で発売されます。