JR東日本「羽田空港アクセス線」2029年度開業へ 東京駅まで乗り換えなし18分

国土交通省は、JR東日本から申請されていた「羽田空港アクセス線(仮称)」の鉄道事業許可申請について、2021年1月20日付で許可したと発表しました。

羽田空港へJR東日本による「第3のアクセス鉄道」が乗り入れへ
羽田空港へJR東日本による「第3のアクセス鉄道」が乗り入れへ

今回事業許可されたのは、JR東日本が計画している「羽田空港アクセス線」ルートのうち「アクセス新線」と呼ばれる部分で、東京貨物ターミナル〜羽田空港新駅(仮称)間の約5.0kmの区間です。JR東日本が鉄道施設を保有し、旅客営業も行う「第一種鉄道事業」として許可されました。国土交通省は許可の理由として、羽田空港への新たなアクセスルートにより、利用者の利便性が向上するためとしています。

東京都品川区にあるJR貨物の東京貨物ターミナルと羽田空港の間は、新たに建設するトンネルで結ばれます。新設される駅は1か所で、羽田空港第1・第2ターミナルの中間に建設されます。また、「アクセス新線」とつながる東京貨物ターミナルより北側の区間は、田町駅付近まで既存の貨物線(大汐線)約7.4kmを改良し、旅客線「東山手ルート」として整備します。改良区間を含む建設費は約3,000億円で、2029年度の運行開始を予定しています。

JR貨物の東京貨物ターミナル駅
JR貨物の東京貨物ターミナル駅

「東山手ルート」には1日あたり片道72本、1時間あたり4本の列車の運行が計画されています。羽田空港から田町駅付近まで到達した新線は東海道線・上野東京ラインに乗り入れ、東京駅を経由して宇都宮線・高崎線方面および常磐線方面までがダイレクトに結ばれる予定です。

現在、東京駅〜羽田空港間を鉄道で移動する場合の選択肢は、浜松町駅経由の東京モノレール利用(所要時間約28分)、もしくは品川駅経由の京浜急行電鉄(京急線)利用(約33分)の2通りです。いずれも乗り換えが必要ですが、「東山手ルート」開通後は乗り換えなしの約18分で結ばれ、利便性・所要時間とも大幅に改善されます。

【路線図で解説】JR東日本 羽田空港アクセス線「東山手ルート」

なお、JR東日本の「羽田空港アクセス線構想」では3ルートが計画されています。今回、事業化が決定したのは羽田空港と東京駅方面とを結ぶ「東山手ルート」です。そのほか、東京臨海高速鉄道りんかい線に乗り入れて新宿方面へ向かう「西山手ルート」、同じくりんかい線を経由して新木場方面へ向かう「臨海部ルート」も検討されています。すべて実現すれば、羽田空港輸送における鉄道の輸送力は現状の1.8倍となり、多くの方面とを乗り換えなしで結ぶ一大アクセスネットワークが形成されます。

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